会議の記録を NotebookLM に入れて、社内の質問箱にする
「あの件、どう決まったっけ」を、過去の議事録を入れた NotebookLM に聞く方法です。向く会議と向かない会議、入れる前に整える3つのこと、複数の議事録をまとめて渡す手順、聞き方の例、答えを出典で確かめるコツを整理しました。
「あの件、結局どう決まったんでしたっけ」
この質問のたびに、誰かが過去の議事録を探しています。議事録はあるのに、探す時間がかかるのです。
そこで、過去の議事録を NotebookLM に入れて、社内の質問箱にする方法を紹介します。
NotebookLM とは
NotebookLM は、Google のAIサービスです。自分で入れた資料(ソース)をもとに答えを返し、答えのどこが、どの資料のどの部分から来たかを示してくれます。
ふつうのAIのチャットとの違いは、この「出典が付く」ところです。議事録の質問箱に向いているのは、答えをすぐ元の記録で確かめられるからです。
質問箱に向く会議、向かない会議
すべての議事録を入れればよいわけではありません。
| 向く | 向かない |
|---|---|
| プロジェクトの定例会議 | 人事・評価の面談 |
| 仕様や方針を決めた会議 | 採用面接 |
| 社内ルールを決めた委員会 | 取引先の未公表の情報が中心の会議 |
| 同じ質問がくり返し出る会議 | 1回きりで、あとから聞かれない会議 |
目安は、チームの誰が読んでもよい議事録かどうかです。共有フォルダに置けない議事録は、質問箱にも入れません。
入れる前に整える3つのこと
1. 1件ごとに見出しを付ける
複数の議事録をまとめて入れると、どれがいつの会議か分からなくなります。各議事録の先頭に、次の3行を付けます。
■ 2026-10-14 開発定例(第32回)
参加:開発リーダー、デザイン担当、営業担当
議題:料金ページの改修
日付は必ず入れてください。 同じ話題で決定が変わったとき、新しいほうを見分けられます。
2. 決まったことと、その理由を残す
要約だけだと「なぜそう決めたか」が落ちます。質問箱で聞かれるのは、多くが理由です。要約に加えて、決定事項の行に理由を1行添えるか、全文の文字起こしもいっしょに入れます。
3. 入れてはいけないものを抜く
個人の評価、健康のこと、取引先の未公表の数字などは、入れる前に消します。会社に生成AIの利用ルールがあれば、それに沿ってください。NotebookLM もAIのサービスなので、使ってよいかは会社の契約とルールで決まります。
議事録をまとめて渡す手順
1. 会議を記録する
議事メモレックで会議を録音すると、文字起こし・要約・やることリストがメールで届きます。録音は参加者に伝えてからにしてください(会議の録音に相手の同意は必要か)。音声は文字起こしが終わった時点で、文字起こしと議事録はメールを送った時点で削除されるので、届いたメールが手元の唯一の記録になります。
2. 複数の議事録を1つにまとめる
1件だけなら、NotebookLM の「ソースを追加」から直接貼れば足ります。何か月分かをまとめて入れたいときは、LB AI Prompt side bar のソースポケットが便利です。
LB AI Prompt side bar は、AIへの指示のひな型を選んで入れる Chrome 拡張機能で、📚 ソースポケットという資料集めの機能があります。
- 議事録のメールを開き、本文を選ぶ
- 「📥 ページをポケットへ」を押す(選んだ文字だけが入ります)
- 次の議事録でも、同じことをくり返す
- 「📓 NotebookLM用『統合テキスト』をコピー」を押す
- NotebookLM の「ソースを追加」→「コピーしたテキスト」に貼る
はじめてのサイトでは、ページを読み取る許可を求められます。ポケットに入るのは12件までなので、それを超えるときは何回かに分けて入れます。まとめたものは、ファイル(.md)として保存して、NotebookLM にドラッグして入れることもできます。ポケットの中身は保存も送信もせず、弊社からも見えません。詳しくはLB AI Prompt side bar の公式サイトをご覧ください。
3. 答え方を決めておく
NotebookLM のチャットには、答え方を設定する場所があります。「ソースにないことは、記載がないと答える」「答えには日付を添える」と決めておくと、質問箱として使いやすくなります。LB AI Prompt side bar の「Gem / NotebookLM」タブにある「【NotebookLM】チャットの役割・回答スタイルの設定」は、この設定に入れる文章を作るコマンドで、無料版でも使えます。
聞き方の例
質問箱では、時期と条件をはっきり聞くほど、答えがよくなります。
・料金ページの改修で、これまでに決まったことを日付順に並べてください
・ログイン方法をメールだけにした理由は何ですか
・担当が決まっていない宿題はありますか
・9月以降、決定が変わった項目はありますか
「〜について教えて」のような広い聞き方より、「日付順に」「理由は」「変わった項目は」と形を指定するほうが、確かめやすい答えが返ってきます。
答えは出典で確かめる
NotebookLM の答えには、出典の番号が付きます。大事な答えほど、番号を押して元の議事録を読んでください。
確かめるときに見るのは、次の3つです。
- その議事録の日付は、いちばん新しいものか
- 「決定」だったのか、「検討中」だったのか
- 発言した人の役割(決める立場の人か)
議事録の中で「〜という案が出た」と書かれていることを、AIが「〜に決まった」とまとめてしまうことがあります。決定かどうかは、元の記録で確かめるのが原則です。
質問箱を育てる
- 月に1回、新しい議事録を足す:担当を決めておかないと、半年で古くなります
- ノートブックは、プロジェクトごとに分ける:何でも入れると、関係ない会議の答えが混ざります
- 共有する範囲を決める:ノートブックを共有するなら、議事録を読んでよい人だけに
質問箱に関係する画面は、意外と多くなります。ノートブック、議事録のフォルダ、社内ルールのページ。LB TAB Layers で「質問箱」というグループを作って保存しておくと、▶ を押すだけでまとめて開けます。すでに開いているページは二重に開きません。保存したタブは Chrome のブックマークに残る作りです。詳しくはLB TAB Layers の公式サイトへ。
まとめ
- NotebookLM は、入れた資料をもとに出典付きで答える。議事録の質問箱に向いている
- 入れるのは、チームの誰が読んでもよい議事録だけ
- 入れる前に、日付の見出し・決定の理由・消すべき情報を整える
- 聞くときは「日付順に」「理由は」と形を指定する
- 大事な答えは、出典を開いて元の記録で確かめる
- 足す担当を決めて、月に1回育てる
「あの件どうなった?」に、議事録を探さずに答えられるようになると、会議のあとの小さな問い合わせが減ります。まずは1つのプロジェクトの、直近3か月分から試してみてください。